品質管理 例文 1級建築施工管理 第2次検定

問1−1
防水工事
要求された品質
漏水のない防水性能の確保
工種名
屋上ウレタン塗膜防水
品質管理項目
防水の塗膜厚の確保(3mm)
定めた理由
塗膜厚の不足は、防水性能の劣化を早める結果にもなり、防水の保証年数も経たずに、屋上より漏水する恐れがあるから。
実施した内容
ウレタン塗膜防水は、面積あたりの使用量を厳守して均一に塗布を行った。また、施工後は膜厚測定器で膜厚を測定し、各所3mm以上であることを確認した。
タイル工事 1
要求された品質
タイルの浮き、剥落、剥がれの防止
工種名
タイル工事(アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法)
品質管理項目
タイルの接着力の確保
定めた理由
外部に面するタイルの接着力に不足があると、浮き、剥落、はがれの原因となり、美観を損ねるだけでなく、飛来落下事故につながる恐れがあるから。
実施した内容
打診調査の上、浮きのある個所はアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法で、アンカーピンを16本/㎡注入した。施工後は引張強度試験で0.4N/㎡以上であることを確認した。
タイル工事 2
要求された品質
セメント袋の変質防止
工種名
タイル工事
品質管理項目
材料置き場の湿度、積み上げ高さ
定めた理由
ゲリラ豪雨が多発する時期だったので、セメント袋が保管中に、雨にさらされたり、多湿の外気の影響を受けて硬化してしまう恐れがあったから。
実施した内容
多湿の影響を受けやすい材料とともに、上げ床式の密閉倉庫を仮設で設け、除湿機を設置して50%以下に調整した。また、セメント袋の積み上げは8袋以下となるように管理した。
内装工事
要求された品質
壁ビニルクロスのはがれの防止
工種名
内装工事
品質管理項目
クロスの接着力
定めた理由
外壁内側の面においては、一般的な接着剤やビニルクロス専用のシーラーを使用しても、湿気の多いところでは、ほこりの付着からカビが生じはがれる原因が生じるため。
実施した内容
湿気の多い場所や、外壁内側の面には、防カビ剤入り接着剤、防カビ剤入りシーラーを使用する。
問1-2
H.28 過去問
問題
品質管理目標、品質管理項目、活動内容を、協力会社に周知するため、及び、確認するための方法・手段
周知方法・手段
自社で作成した工種別施工計画書に基づき、品質管理項目、管理値を定めた施工要領書を協力会社に作成させ、それを自社でチェックして、作業員を交えた着前検討会において重要点の読み合わせを行い、全員に周知させる。
確認方法・手段
工種ごとに現場担当者にチェックリストを作成させ、毎日午前と午後1回ずつ以上現場巡回による実施チェックを行わせて、その結果を現場代理人自ら確認して押印する。
R.1及びH.26 過去問
問題
①作業所において、組織的品質管理を行うための方法・手段
②それにより得られる効果
①方法・手段
従業員、協力会社代表を交えた品質管理検討会を開催し、発注者や設計者の要求品質を確認するとともに、品質目標、監視項目を設定し、それを達成するための品質管理活動を協力業者に提案させて、その結果を朝礼などで全従業員に周知徹底する。
②効果
全従業員に品質管理活動の重要性を認識させることができるだけでなく、要求品質達成により、顧客の信頼を得られることで、今後の受注増にもつながる。
H.23 過去問
問題
①(R.1の①と同じ)作業所において、組織的品質管理を行うための方法・手段
②クレームなどのない、顧客の信頼を得られる建物を提供することは、施工者にとってどのような意味を持つか。
①方法・手段
(R.1の①と同じ)
従業員、協力会社代表を交えた品質管理検討会を開催し、発注者や設計者の要求品質を確認するとともに、品質目標、監視項目を設定し、それを達成するための品質管理活動を協力業者に提案させて、その結果を朝礼などで全従業員に周知徹底する。
②どのような意味
クレームによる補修や補償費用を削減することができ、収益性向上につながるとともに、社会的信用が増し、受注拡大につながる。
H.20 過去問
問題
①品質に良い建物を提供するためには、どのような施工が必要か。
②(R.1の②とほぼ同じ)施工者にとってどのような意味を持つか。
①どのような施工
設計図書などから発注者、設計者の要求品質を理解し、施工図、施工計画書、施工要領書を作成し、従業員や作業員に周知するとともに、品質管理データ、記録をチェックして目標品質の達成を確認する。
②どのような意味
(R.2の②と同じ)
クレームによる補修や補償費用を削減することができ、収益性向上につながるとともに、社会的信用が増し、受注拡大につながる。