躯体施工 1級建築施工管理 第2次検定

施工上の留意事項を2つ、具体的に記述しなさい。
杭工事
場所打ちコンクリート杭地業のコンクリートの打設
①コンクリートの打ち込みには、コンクリートが分離してしまわないようにトレミー菅を用いる。
②コンクリートの打込み中は、トレミー菅の先端がコンクリート中に2m以上入るように保持する。
場所打ちコンクリート杭工事の杭頭処理
①杭頭処理は、コンクリート打設後14日程度経過してから行う。
②杭頭処理作業では、杭本体に損傷を与えないように留意する。
アースドリルのスライム処理と安定液
①1次処理に用いる底ざらいバケットの昇降は、孔壁が崩壊することがないように緩やかに行う。
②孔壁が安定する範囲内で、低粘度の安定液を用いる。
鉄筋工事
バーサポート・スペーサーの設置
①鉄筋の水平位置を保持し、防錆処理を行う。
②スペーサーは鋼製とし、施工図に基づき配置する。
③使用部位や所用かぶり厚さに応じて、スペーサーの材種や形状・サイズを使い分ける。
鉄筋の組立て
①鉄筋の最小かぶり厚さを確実に確保する。
②鉄筋のあきは、粗骨材最大寸法の1.25倍以上とする。
型枠工事
デッキプレートの施工
①揚重や敷設の方法を工夫し、損傷・変形を防止する。
②10mm程度のむくりがついているため、梁との隙間からの漏れなどが生じないように施工する。
パイプサポートの施工
①パイプサポートの高さが3.5mを超える場合は、高さ2m以内ごとに水平つなぎを2方向に設ける。
②パイプサポートを継いで用いるときは、4本以上のボルト又は専用の金具を用いて継ぐ。
コンクリート工事
コールドジョイントの発生防止
①打重ね時間間隔は、25℃以上では120分以内、25℃未満の場合は150分以内とする。
②後打ちコンクリートは下層に挿入し、一体化させる。
コンクリートのひび割れを防止する調合
①コンクリートの単位水量は185kg/ ㎥とし、できる限り小さくする。
②コンクリート中の細骨材率は、品質が得られる範囲内で、できるだけ小さくする。
蜜実に打ち込むコンクリート打設
①1ヶ所からの横流しを避けるために、打設個所はできるだけ多くする。
②コンクリートの練り混ぜから打込み終了までの時間は、外気温が25℃以下の場合120分以内、25℃を超える場合は90分以内とする。
鉄骨工事
鉄骨建方の仮ボルト
①本締め用の高力ボルトを仮ボルトに兼用してはならない。
②溶接継手におけるエレクションピースなどに使用する仮ボルトは、高力ボルトを使用して全数締め付ける。
吹き付けロックウールによる耐火被覆
①鉄骨表面の浮錆を除去し、素地調整を行う。
②乾式工法では、飛散防止対策を講じる。
スタッド溶接の施工管理
①スタッド溶接は、アークスタッド溶接の直接溶接とし、原則として、下向き姿勢とする。
②溶接面に著しい錆・塗料・亜鉛メッキなどがある場合は、グラインダーなどにより除去する。
鉄骨の建入れ直し
①建て入れ直しと建て入れ検査はできるだけ小区画に区切って行う。
②建て入れ直しの終了部分から、高力ボルト又は現場溶接により各部材を接合する。
土工事
山留め工事(親杭横矢板工法)
①横矢板の積み重ねは隙間がないようにし、水平になっているか確認する。
②矢板は両側のフランジに30mm以上掛け、ずり落ちないように抜き板で親矢板をつなぎ止める。
山留め工事(地盤アンカー工法)
①根切り部分から敷地境界線まで充分余裕があるかどうかを確認する。
②アンカー打設部分に既存構造物や埋設物がないかどうかを確認する。
山留め工事(切梁プレロード工法)
・プレロード工法の油圧ジャッキで加圧するのは設計切梁軸力の50〜80%とする。
・切梁交差部の締め付けボルトを緩めた状態で行うため、切梁が蛇行しないようずれ止めを設ける。